数列でよくでてくる数列の等差数列について
基本的なことを具体例を多く挙げて
紹介していきます。
先にまとめ
等差数列につきましては
・まずその数列が等差数列だと判断できること
・一般項(第n項)をnの式で表せること
・初項(一番最初に並んでいる数)から第n項までの和をnで表すこと
これらが大事になってきます。
今回は一般項について主に取り上げます。
等差数列とは
次の数列
$$例1 \ \ 1,3,5,7,9,\dots$$
は等差数列とします。
最初の数である初項1に2という数を
足して、次の数は3、
3に2を足して次の数が5、
5に2を足して次の数は7、
7に2を足して次の数は9、
と前の数に2という数を足して
次の数になっている数列です。
このようにすべての隣どうしの数が
前の数に何らかの同じ数を
足して次の数になっている
という規則で並んでいる数列を
等差数列といいます。
上の例は2を足し続けていってますが
等差数列で前の数に足す共通の数を
公差と呼んでます。
上の例ですと、初項1、公差2の等差数列
となります。
もう一つ例を挙げてみます。
例2
$$ 7,4.1,-2,-5,\dots$$
この数列は等差数列だとします。
一番目、初項は7で3を引いて
(いいかえればー3を加えて)
2番目が4です。4に3を引いて
3番目が1、・・・と
前の数に3を引いて(ー3を足して)
次の数になるという規則で並んでいます。
この等差数列の初項は7、公差はー3
(3ではなく)となります。
負の数(マイナスの数)が公差になることもあります。
注1
例1,2で等差数列とします。と断りましたのは
5つ数が並んでいてその次が等差数列の規則で並んでいるとは
言い切れないからです。
例1で1,3,5,7,9、・・・
とあって6番目(9の次)が11がくるとは
断定できないのです。
ですので、例1の数列がでてきたら
等差数列と推測されるとしか
いえないので、この記事では
等差数列であると断り書きをいれさせていただきました。
注2
公差について「前の数に同じ数を足して・・・」
と表現しましたが
後ろの数ー前の数が共通という言い換えもできます。
例1
1,3,5,7,9、・・・の等差数列では
2番目ー1番目 3-1=2
3番目ー2番目 5-3=2
4番目ー3番目 7-5=2
・・・
というように後ろの数ー前の数
が2(この例では2)で共通になっているから
等差数列であるという説明もできます。
公差という「差」という漢字からも
こちらの考え方のほうがしっくりくるかもしれません。
(別の記事で階差数列を扱う時も重要な見方です。)
等差数列の一般項
次に等差数列の一般項(n番目、第n項のことと
考えてもらってまず問題ないです。)を
nで表すことを考えてみます。
初項からどうなっているか
一般項に入る前に
具体的な場所の数、
4番目や5番目がどうなっているかを
見ていただきたいです。
このとき初項からどうなっているかに
注目していただけると
規則性に気づいてもらえるかと思われます。
さきほどの例1
$$1,3,5,7,9,\dots$$
において
4番目の数は7ですが
初項の1から
公差2が3回足されていませんでしょうか。
1に2を1回足して3(←2番目の数)
1に2を2回足すと5(←3番目の数)
1に2を3回足すと7(←4番目の数)
この規則を式で表すと
$$1+2\times3=7$$
となります。
4番目だからといって
公差2を4回足すのではなく
4番目は初項から3つとなりなので
公差2は3回足すだけです。
5番目9についても
$$1+2\times4=9$$
と表すことができます。
この考え方は4番目、5番目に
限った考え方ではなく、
ほかでも使えまして、
n番目ならば
$$1+2\times(n-1)$$
と表せます。
(n番目は初項からn個となりではなく
1個すくないnー1個となりなので
公差はn倍でなくnー1倍です。)
初項a,公差dだったら
例1では
初項が1、公差2でしたが、
もし初項がaという数で公差がdの
等差数列でしたら、
その数列のn番目である
一般項は
$$a+(n-1)\times d$$
となります。
例2は
初項a=7
公差d=-3
でしたが
その5番目(n=5)
を上の式にあてはめていただきますと
$$7+(5-1)\times(-3)=7+4\times(-3)=-5$$
とたしかに5番目の数のー5になります。
公式を紹介しましたが
公式を紹介しましたが
とくに等差数列をはじめて学ぶ方は
公式を覚える前に
考え方(上の例1で4番目、5番目を表してから
n番目を表したあたり)をまず身につけて
いただくのがよろしいかと思われます。
それができれば公式はすぐに導き出しやすいです。
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